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誰でもできる最も簡単な株式投資~株価指数投資方法紹介~



要約

  • 株初心者には、相場観を作るため日経平均のETFがお勧め
  • 投信よりETFがお勧め
  • 金融資産が1,000万以上の人はリスクをとるためのレバレッジは避けた方が無難

導入

 今回はかなり実践的な内容になり、日本の株価指数(日経平均、TOPIX...)への投資(投機)方法を記載します。株の初心者であれば、まずリスクを限定して日経平均の投資をしてみることをお勧めします。

株価指数紹介

 まず、日本の株価指数にどのようなものがあるか見てみましょう。実はかなり数が多く、有名なものを5種類のみ紹介します。

  1. 日経平均株価(日経225)...日本の株価指数で最も有名な指数。本経済新聞社により、東証1部に上場いる銘柄のうち、225銘柄を選定して計算されています。年一回10月初めに銘柄の入れ替えが行われます。より詳しい情報はリンク先の日本経済新聞社のサイトで。
  2. 東証株価指数(TOPIX)...日本で日経平均に次いで有名な指数。東証1部全銘柄の時価総額を、1968年1月4日時点を100とし算出した指数。ファンドのベンチマークとしてよく使われる。より詳しい情報はリンク先の日本証券取引所グループのサイトで。
  3. JPX日経400...2014年1月6日に始まった新しい指数。東証1部,2部,マザーズ,JASDAQに上場している銘柄から400銘柄を日本経済新聞社と日本証券取引所グループが共同で選定。年一回8月末に銘柄の入れ替えが行われます。より詳しい情報はリンク先の日本経済新聞社のサイトで。
  4. 東証マザーズ指数...新興企業用の市場であるマザーズの指数。マザーズ全銘柄の時価総額を、2003年9月12日時点を1,000とし算出した指数。より詳しい情報はリンク先の日本証券取引所グループのサイトで。
  5. JASDAQインデックス...JASDAQに上場する全銘柄を対象とした指数。グロースとスタンダードの2種類があります。より詳しい情報はリンク先の日本証券取引所グループのサイトで。

 このほかにも時価総額が大きい会社を集めただけの指数など多数ありますが、今回は割愛します。

株価指数投資方法

 実際に指数そのものに投資することはできませんが、指数に非常に強い相関を持った(ほぼ同じ動きをする)商品を使って指数に投資をできます。その主な3パターンを以下の表にまとめました。*1

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 ETF、投信、先物の3パターンが代表的です。

 それぞれ取引の時間が決まっていて、上のように従います。投信は終値でしか売買できません。平日の15:00までに売ればその日の終値で清算され、それ以降は翌営業日の終値で清算されます。

 コストというのは保有及び売買にかかる費用です。先物は売買の手数料だけですが、ETF、投信は更に信託報酬という保有するだけでコストがかかります。一般にETFの方が投信より安いです。

 最後にレバレッジですが、これは元手保証金として使い、元手以上の資金を動かすことです。レバレッジによって投資効率を上げることができます。先物が圧倒的にレバレッジをかけることができ、投信では商品によっては4倍以上のレバレッジをかけられます。ETFは2倍までです。(実は信用取引を使えば3倍程度さらにレバレッジでき、実質6倍で投信よりレバレッジをかけられます。)

 投信やETFには多く種類があります。レバレッジの度合い以外にも信託報酬と売買手数料に違いがあるので一般的にはコストが安い方がよいです。選ぶのが面倒な場合、レバレッジを決め、出来高や人気が高いものを買うとよいです。(人気が高ければコストに大きな差はありません。)

 先物は実は投信やETFと違います。先物では実際に株価指数そのものは買っていませんが、指数に強い相関を持っています。先物では扱っている指数が限られます。先ほど紹介した中ではJASDAQインデックス以外はすべてあります。また、日経平均とTOPIXの先物はミニと呼ばれる先物商品があり、通常の先物の1/10の元手で取引ができます。(レバレッジは通常の先物と変わりません。)

レバレッジに関して

 どの指数に、どのように投資するか決まったでしょうか?ちなみに、私は初心者には日経平均のETFをお勧めします。しかし、多くの方はレバレッジがかけられる先物がいいと思ってないでしょうか?そこで、レバレッジの説明をもう少しします。

 レバレッジは両刃の剣です。元手より大きなお金を動かすため得られるお金も増えますが、減るお金も増えます。ほとんどの人間がお金を得ると満足し、失うと不安になる性格であるため、自分のリスク許容度を超えるレバレッジをかけると実際に稼げるは大幅に減ります。つまり、少し上がると利益確定するものの、下がると不安になり、無理に辛抱したり、早く損失を確定させてします。

 そこで自分のリスク許容度をちゃんと見極めた上で、レバレッジを決めることを推奨します。私なりのその方法を2つ教えます。

  1. 日経平均が300円動いて○日間働いてで稼げる額を超えないように設定。
  2. 日経平均が500/1,000円動いても金融資産が30%以上減らないレバレッジを設定。

 1は自分の働いて稼げる額より多く、一日で失わないようにする方法です。2はリスク選好が強い人向けですが、要するに一発には耐えれるようにする方法です。酷い日だと日経平均が1,000円程度動くことはあるので、それに耐えれるように設定する方法です。

 以上のことからわかると思いますが、通常資産が多い方はレバレッジをする必要がありません。金融資産で1,000万あれば、リスクを取るためのレバレッジは考えない方が無難だと思われます。

後は証券口座で実際に商品を買うだけ

 商品を決めればあとは、証券口座を開き、実際に投資するだけです。とはいえども、株価が実際になぜ、どのように動くかわからないと投資には動きずらいと思います。次の記事で、どんな理由で株価が変動するのかについて解説します。

 

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