投資の世界に生きる

プロ投資家として投資の基礎を発信


投資をする勇気が少し湧く、多くのプロが考える投資で成功するための最低要件



要約

  • 四則演算(+, -, ×, ÷)さえ出来れば、投資で成功することは可能
  • わからないことに対し、「なぜ?」と疑問を投げ続けること
  • 投資に必要な学習で難しいものはない

導入

 投資と聞くと、非常に専門的な分野で素人には無理だと思う方もいると思います。確かに、難しい投資には専門知識が要求されますし、実際投資するには経済などの知識があると安心です。しかし、投資に必要な知識の学習はそんなに難しくありません。そんな投資をこの記事で少しでも身近に感じ、挑戦しようと思ってもらえれば幸いです。なぜなら、多くの投資のプロが考える投資で成功するのに必要な学力はたった1つだからです。

投資で成功するのに唯一必要な学力

   投資で成功するのに唯一必要なのは四則演算だと考えています。これさえできれば、投資で成功する見込みがあると思っていいと考えています。

 投資を理解する際に必要なのはお金の流れの構造を把握することにつきます。これは慣れさえすれば問題ないと考えています。「何を仕入れて何を売っているか?」などシンプルな質問で把握することができるからです。しかし、四則演算は外せません。なぜなら投資判断は、最終的には必ず数字で決定されるからです。かといって数字のセンスが必要というわけでもありません。なぜなら、四則演算さえできればいいからです。そのことを以下で紹介します。

 投資を理解するには、以下の記事で書いたポイントだけを押さえれば理解できると紹介しました。 

investall.hatenadiary.jp

 実際にこれらのポイントを一から押さえるには多少の専門知識が必要だと思われますが、話を聞くだけなら難しくはないと思います。なぜなら多くの投資の話は、自分たちの経済的生活(=出費)の反対側にあるため、イメージがわきやすいからです。

上記の記事でも例を挙げましたが、いくつか例を挙げます。

投資の例

不動産投資

 身近な投資として不動産から考えてみましょう。20年間、最大4人が月10万円家賃で住めるマンションが5,000万円で購入可能だとします。このマンションが常に満室であることを想定する不動産投資は以下のような図式で成り立っています。

 

f:id:eve93:20160810133740p:plain

 5,000万円を投資することで20年間、毎年480万円入ることから、20年間、利回り9.6%(=480/5,000)を享受することができます。

 リスクとしては住人が入らなければ一人当たり月10万円収益が下がります。

株式投資

 よく聞きますが、少し難しいイメージの株式投資を考えてみましょう。少し、検討事項が増えるだけなので、段階に分けて整理すれば理解できると思います。株とは会社の所有権で、会社の利益は株主の間で株数に応じて分配されます。もっと株とは何か知りたい方はこちらのページで

 例えば自動車の会社の株への投資を検討しましょう。この会社では、1台200万円の車を3カ国で合計1万台販売しており、操業コストが毎年100億円かかるとします。つまり、会社の売り上げは年間200億円(=200万円×1万台)、利益は100億円(200億円-100億円)となります。この会社の発行している株式数は1億株で、1株5千円で売買されているとします。この会社の業績が10年間は一定だろうと想定し、10年投資することにします。すると以下のような図になります。

 

f:id:eve93:20160810133753p:plain

 情報量が増えたため、少し図が賑やかになりました。会社の利益は1億株それぞれに均等に分配されるため1株あたり、毎年100円入ってきます。この株を5千円で購入したとすると利回りが2%(=100/5,000)となります。つまり、この株を買うことで10年間2%の利回りを享受することができます。

 リスクとしては、1.リコールをすると損失が出ること、2.販売国での販売数低下、3.為替変動による損益発生、などが考えられます。

 実際の株式はこれより複雑ではありますが、概ねこのような仕組みになっています。不動産に比べて多少難しくなりましたが、全くお金の流れのイメージが湧かないということは少ないと思います。作った車を買えばその代金が会社に入り、最終的に投資家の元に届くということです。

投資で成功するのに唯一必要な姿勢

 学力としては四則演算が必用条件でしたが、もう一つ大切なのは投資に取り組む姿勢だという人が多いです。それは、投資を真剣に理解しようとする姿勢です。わからないことに対して「なぜ?」と疑問を投げかけることです。投資をするにあたり、不明瞭な点を全てなくそうという姿勢が投資で成功するのに必要です。

 上記の株の例を真剣に検討するのであれば、以下のような疑問を生み、解決ことが大事です。

  • なぜ車が売れるのか?
  • なぜ各国でこれ以上/以下売れないのか?
  • なぜ投資家はこの株を買って/売っているのか?

以上が投げかけるべき疑問のほんの一例です。これらのようなことをまず疑問に思い、そして解決しようとする姿勢が投資で成功するには必要です。(一方で、どうしてもわからないことはわからないものとして予想を立てることも大事ですが。)

振り返り

 2つの例を見てもらえれば、四則演算以外の数学的手法は使っていないことがわかると思います。つまり、お金の流れやお金が流れる仕組み、理由を整理すれば話を聞く側は時たま出てくる四則演算に着いてくることができればいいのです。

 かといって注意して欲しいのは、投資をするあたり四則演算以外はいらないのかというわけではないということです。先ほど述べた通り、学習しなくてはいけない知識はあるでしょう。それらはミクロ経済, マクロ経済, 会計などの投資をする上での基礎となる知識です。 しかし、投資をするにあたりこれらを学習することは難しくないです。四則演算以上の数学的なことは、投資で成功するための必須条件ではありません。(ミクロ/マクロ経済自体を究めるには微積分や線形代数が必要ですが、投資をするには必要ありません。)

 また、述べた通り「なぜ?」を投げかけ続けることが大事です。国内外問わず、投資家同士の会話では「なぜ?」という疑問が多く飛び交います。また、採用を行う際にも、投資未経験者でも「なぜ?」と疑問を持つ力があるかを見ます。これは投資以外にも必要ですが、特に投資では重要です。

 

≪前のページ